謎解きの興奮へようこそ、邦画ミステリー映画14選

2024年3月21日

謎解きが面白い邦画ミステリー

密室から消えるトリック、予測不可能な展開、そして最後の一秒まで心を掴まれるストーリー。ミステリー映画は、まさに観る者を別世界へと誘います。特に、日本のミステリー映画は、独特の雰囲気と深い人間ドラマで、世界中のファンを魅了し続けています。

ここでは、古典的名作から最新作まで、様々なミステリー映画を14作品ご紹介していきます。また、読者の皆様からの推薦作品や感想も大歓迎。あなたが心奪われた邦画ミステリー映画についてのエピソードや評価を、ぜひ共有してください。
ミステリー好きのあなたを新たな謎解きの旅へと誘う、邦画ミステリーの奥深い世界へと足を踏み入れ、一緒に未知の謎を解き明かしていきましょう。謎と驚きに満ちた映画の世界が、ここにはあります。

ミステリと言う勿れ

ミステリと言う勿れ

<あらすじ>
天然パーマでおしゃべりな大学生・久能整(菅田将暉)は、美術展のために広島を訪れていた。そこで、犬堂我路(永山瑛太)の知り合いだという一人の女子高生・狩集汐路(原菜乃華)と出会う。「バイトしませんか。お金と命がかかっている。マジです。」そう言って汐路は、とあるバイトを整に持ちかける。それは、狩集家の莫大な遺産相続を巡るものだった。当主の孫にあたる、汐路、狩集理紀之助(町田啓太)、波々壁新音(萩原利久)、赤峰ゆら(柴咲コウ)の4人の相続候補者たちと狩集家の顧問弁護士の孫・車坂朝晴(松下洸平)は、遺言書に書かれた「それぞれの蔵においてあるべきものをあるべき所へ過不足なくせよ」というお題に従い、遺産を手にすべく、謎を解いていく。

見えない愛と古の言い伝え

犬神家の一族を思わせるような遺産の謎と主人公が巻き込まれているはずなのに、いつの間にか周りを巻き込んで、やっぱり最後まで巻き込まれているというなんとも言えないスピード感とテンポて話が進んでいきます。
謎が見えるにつれて、謎が解けてしまったらどうなる!?というドキドキ感と謎が解けた後、それぞれがどのように成長していくのかが見物です。そして随所に出てくる主人公の名言は何か一つは心に残って刺さると思います。(30代女性)

キサラギ

キサラギ

<あらすじ>
2月4日、売れないアイドル・如月ミキの一周忌。
家元の呼びかけによって、都内某所の一つの部屋にファンサイトで知り合ったオダ・ユージ、スネーク、安男、いちご娘の5人の男が集まった。愛するミキちゃんの追悼会として、思い出話に花を咲かせ、盛り上がるはずが、「彼女は自殺じゃない、殺されたんだ」という一言から事態は急変してしまう。もしかして犯人がこの中に・・・!?次々と明かされる意外な事実。果たして如月ミキの死の真相は!?たった一つの部屋の中で生まれる謎は、誰も知らなかった思わぬ結末へと向かっていく…。

自殺したアイドルの死の真相に迫る5人の男たちの密室劇

自殺したアイドルの一周忌に集まった彼女のファンの5人の男性。話し込んでるうちに「彼女は自殺じゃない」と言い出す者が現れて…というストーリー。
ほぼ同じ部屋でストーリーが展開していく密室劇です。
コメディ調で始まり、次第にサスペンスとなっていく展開にとても引き込まれました。張り巡らされた伏線、謎解き、どんでん返しとミステリー好きの人におすすめです。
ジャンルがコメディサスペンスなので重いミステリーが苦手な人も楽しめると思います。(40代男性)

ソロモンの偽証

ソロモンの偽証

<あらすじ>
クリスマスの朝、雪が降り積もった城東第三中学校の校庭で2年A組の生徒・柏木卓也の死体が発見される。警察も学校も飛び降り自殺と判断するが、後日、学校関係者のもとに、柏木の死は自殺ではなく、大出俊次をリーダーとするいじめグループによる殺人だったと訴える匿名の告発状が届く。

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転落死の謎を裁判で解き明かす法廷ミステリー

1990年の東京を舞台に、同級生の謎の転落死を解明していく中学生たちのストーリーです。
原作が長編小説だったということもあってか、映画も前編と後編に分かれる大作になっています。
転落死の謎を解明することはもちろん、中学生ならではの悩みや葛藤、そして周辺の大人たちの闇など見ごたえのある内容です。特に、作中に登場する校内裁判は必見です。(30代女性)

悪人

悪人

<あらすじ>
芥川賞作家・吉田修一の最高傑作を、李相日監督が渾身の映画化。主演の深津絵里がモントリオール世界映画祭最優秀女優賞を受賞、作品も2010年度キネマ旬報ベストテン第1位に選ばれた傑作。

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ある殺人事件をきっかけに、偶然出会った男女が逃避行する話

九州の峠で若い女性・佳乃(満島ひかり)の遺体が発見され、金持ちの大学生(岡田将生)に殺人の疑いがかけられる。そんな中、彼女が出会い系サイトで出会った男・祐一(妻夫木聡)が真犯人として浮上してくる。祐一と出会い系サイトで出会った光代(深津絵里)は、祐一から事件の犯人は自分だと聞かされる。

「悪人」の定義について考えさせられる話でした。殺人者と聞けば当然世間一般では「悪人」という認識になりますが、祐一が殺人に至った背景を見てみると、一概にそうとは言えない、むしろ見た人によっては、被害者の佳乃の方が「悪人」に見えてくる展開となっています。
光代が一緒に逃げようと誘うことによって、祐一の罪がもっと重くなっていく展開も見ていてツラいものがありました。二人でいた時間が少しでも祐一の中で希望になって入ればいいなと思わずにはいられませんでした。
シリアスな展開が続く中で、佳乃のテーマソングが加藤ミリヤさんの「Aitai」なのがベタ過ぎて思わず吹き出してしまいました。使用許可を出した加藤ミリヤさんの懐の深さに感動しました。(30代女性)

「悪人」の関連テーマ

法廷遊戯

法廷遊戯

<あらすじ>
法律家を目指し、法科大学院(ロースクール)に通う、久我清義ことセイギ(永瀬廉)は、同級生の織本美鈴(杉咲花)、校内で模擬裁判をする“無辜ゲーム”の主宰者・結城馨(北村匠海)と共に勉強漬けの毎日を送っていた。

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三人三様の生き様はミステリアス

登場人物の三人の生き様は実にミステリアスでした。それぞれが重い不幸を背負っているのですから、観る方はしっかりと構えないといけない作品かもしれません。それでもこの三人は弁護士になっていくわけですからものすごいパワーを持っているとしか言いようがありません。
そして最後の最後まで謎が解けないところが、めちゃくちゃ秀逸な作品だと思いました。また、ヒロインの怪演には魅せられました。(60代男性)

半落ち

半落ち

<あらすじ>
私は、最愛の妻を殺しました。男は自首までの、空白の二日間に何をしていたのか。妻が遺した新聞記事。男はなぜ、あと一年だけ生きようとしているのか。誰にも裁けない真実。命の意味を問いかける。衝撃と慟哭のベストセラーミステリー大作「半落ち」。横山秀夫文学の最高峰、初の完全映画化。

そんな理由があったのか…

元警察官の男性がアルツハイマーの妻を殺したと自首するのですが、一見「完落ち(完全に自供した)」のように見えて、実は犯行は認めたものの空白の二日間について黙秘の「半落ち」で、その二日間について調べていくストーリーです。

単なる殺人事件の捜査というだけではなくて、警察、捜査一課、検察、新聞社を巻き込んだ人間関係や人の気持ちなどがグルグル渦巻いている様が詳しく描かれていて面白いです。空白の二日間の理由はネタバレになるので書きませんが、個人的には優しい、この犯人の人柄がよくわかる理由だなと思いました。
原作者の横山秀夫さんは元々新聞社で働いていたので、警察と新聞社のやり取りにリアリティがあると思います。(40代女性)

死刑にいたる病

死刑にいたる病

<あらすじ>
ある大学生・雅也のもとに届いた一通の手紙。 それは世間を震撼させた稀代の連続殺人鬼・榛村(はいむら)からだった。 「罪は認めるが、最後の事件は冤罪だ。犯人が他にいることを証明してほしい」。 過去に地元のパン屋で店主をしていた頃には信頼を寄せていた榛村(はいむら)の願いを聞き入れ、 事件を独自に調べ始めた雅也。 しかし、そこには想像を超える残酷な事件の真相があった-。

一人の殺人鬼による予想のつかない計画に翻弄される物語

この作品の見どころといえば、普段はコミカルな演技を見せてくれる阿部サダヲさんがサイコパスを見事に演じきっているところです。全くつかみどころがなく、それでいて知能の高さを感じさせる恐ろしさがありました。
結構グロテスクなシーンもありますが、それがまたこの作品の緊張感と恐怖を高める役割を果たしていて良かったです。(30代男性)

怒り

怒り

<あらすじ>
ある夏の暑い日に八王子で夫婦殺人事件が起こった。現場には、『怒』の血文字が残されていた。犯人は行方をくらました。事件から一年後。千葉と東京と沖縄に、素性の知れない3人の男が現れた。千葉――3か月前に突然家出をした愛子を連れて帰った父・洋平は、千葉の漁港で働く。8年前に妻を亡くしてから、男手一つで娘を育ててきた。

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未解決殺人事件の犯人に似ている三人の男たちの群像ミステリー

八王子で夫婦が殺害される事件が起こる。犯人は顔を整形し、逃亡を続けていた。それから一年後、警察は新たな手配写真を公開する。時を同じくして、素性の知れない三人の男たちが東京・千葉・沖縄にそれぞれ現れる。犯人は一体誰なのか?それぞれのドラマが幕を開ける。

東京パートを綾野剛さん、千葉パートを松山ケンイチさん、沖縄パートを森山未來さんがそれぞれ演じています。警察が公開した手配写真がこの御三方の誰にも当てはまる絶妙な顔立ちなのが憎い演出だなと思いました。

物語が進めば進むほど、三人とも怪しく思えてきますし、周囲の人々も彼らに疑いの目を向けるようになります。また、三人のうち二人は無実だというのも中々ツラい状況でした。二人の疑いがそれぞれ晴れるシーンがあるのですが、彼を疑っていた周囲の人々が、彼のことを信じてあげられなかった自分自身を責めて泣くシーンがあり、こちらも貰い泣きをしてしまいました。
重い話ですが、見ることができて本当によかったと心から思える映画です。(30代女性)

スイート・マイホーム

スイート・マイホーム

<あらすじ>
極寒の地・長野県に住むスポーツインストラクターの清沢賢二は、愛する妻と幼い娘のために念願の一軒家を購入する。“まほうの家”と謳われたその住宅の地下には、巨大な暖房設備があり、家全体を温めてくれるという。理想のマイホームを手に入れ、充実を噛みしめながら新居生活をスタートさせた清沢一家。

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ホラー寄りのミステリー

建てたばかりのマイホームで奇怪な事件・事故が起きていくという設定のため、多くの人が自分の家で同じようなことが起きたら…と想像して背中を凍らせたことと思います。

犯人が見えそうで見えない展開が非常にドキドキしますし、主人公をとりまく切ない過去も垣間見えて、ある意味ホームドラマのようでもありました。ホラーに近いミステリーなので、怖~い作品が好きな方にもおすすめです。(40代女性)

暗いところで待ち合わせ

暗いところで待ち合わせ

<あらすじ>
交通事故で視力を失い、父親と2人、静かに暮らしてきたミチルだったが、父の突然の病死で、たった1人の生活を始める。一見穏やかな生活だが、不安で孤独な毎日。そんな、ある朝、家のチャイムが鳴る。彼女がドアを開けると、そこには大石アキヒロが立っていたが、ミチルは気づかない。アキヒロは今朝、駅で起きた転落事故の重要参考人として警察に追われていた。彼は素早く家の中に潜り込み、それに気づかないミチルとの奇妙な同居生活が始まった。

生きづらさを感じた人に送るミステリー

盲目の女性の家に、殺人犯として追われる男が逃げ込む、というストーリー。サスペンス、ミステリではあるものの、孤独や人を信じることができない主人公や登場人物の心の闇と切なさがうまく描かれている。

原作が乙一ということで、切なさ全開の、観た後に心が洗われるような爽やかさも感じることができる映画。寂しい気持ちの人には是非、観て欲しい。(40代男性)