中学生の女子にオススメしたい小説12選
多感な時期だからこそ読んでもらいたい。中学生の女子にオススメしたい小説を集めました。まだ好きな作家さんがいない時は何を読んだらいいか分からないこともあると思います。そんなときにひとつ参考にしてもらえればと。
カラフル
作者:森絵都
<あらすじ>
生前の罪により輪廻のサイクルから外されたぼくの魂が天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。
真として過ごすうち、ぼくは人の欠点や美点が見えてくるようになる……。
俯瞰して見渡せば世界は変わる
一度死んだ魂が抽選に当たったと言う理由から小林真という少年の体に乗り移り「ホームステイ」するお話です。アニメ映画化、アマプラで「ホームステイ」というタイトルで実写化もされておりとっつきやすいと思います。中学生ならではの家族と上手く行かない感じや、繊細な心理描写が特徴で学生の時に読んでおけば良かったと後悔しました。作中のある女の子のセリフで「ほんとは長生きしたいけど、一日おきに死にたくなる。」に心当たりのある女の子は多いのではないでしょうか。(30代女性)
色鮮やかな人々を応援するお話
前世で罪を犯した主人公の魂が修行のため、自殺未遂した少年の身体に間借りするお話ですが、中学生って大人になりかける微妙な年齢で、家族関係、友達関係、進路など悩むことばかりだと思います。スマホなどで情報は過多なので、余計にタチが悪いです。私は中学生には道徳より哲学や心理学を学んでほしいと常々思っていて、考え方一つで世界が変わるというとても良い話だと思います。(40代女性)
きみの友だち
作者:重松清
<あらすじ>
わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる――。足の不自由な恵美ちゃんと病気がちな由香ちゃんは、ある事件がきっかけでクラスのだれとも付き合わなくなった。学校の人気者、ブンちゃんは、デキる転校生、モトくんのことが何となく面白くない……。優等生にひねた奴。弱虫に八方美人。それぞれの物語がちりばめられた、「友だち」のほんとうの意味をさがす連作長編。
友達の在り方を再確認できる
思春期という難しい年代の感情を非常にリアルに描かれていますし、誰しもが学生時代に抱えたことのあるような気持ちの葛藤や壁などを鮮明に書かれているので、中学生という年齢の方には正に自分に置き換えて読めると思います。また、読んでいると友達の在り方や自分を振り返ることもできますし、心に響いてくるような言葉もありおすすめです。(30代男性)
「きみの友だち」の関連テーマ
世界からボクが消えたなら
原作:川村元気 著:涌井学
<あらすじ>
余命わずかと宣告されたご主人さまは、自分と同じ姿をした悪魔と取引をした。「この世界からモノを一つ消す。そのかわりに、キミの命を一日ぶんだけ延ばす」と。電話、映画、時計…。モノが消えていくたびに、ご主人さまと結びついていた人の記憶までが失われていくようだ。そして悪魔は、世界から猫を消すと提案する。ボクのことなんて消してしまっていいんだよ、ご主人さま…。最後に、飼い主が選択した決断とは!?
存在するということと命の意味
「世界から猫が消えたなら」の別バージョン。飼い主の猫キャベツの視点で書かれた物語。脳腫瘍で余命わずかと知らされた飼い主は、悪魔と取引をする。世界からモノを一つ消すかわりに一日ぶんだけ命をのばすと。電話、映画、時計、そして猫。何の躊躇もなく「ボクのことなんて消してしまっていいんだよ」というキャベツが愛おしくなる一冊です。(40代女性)
「猫」関連のテーマ
卒業するわたしたち
作者:加藤千恵
《あらすじ》
単なる卒業式、恋愛絡みに留まらない、様々な年齢、シチュエーションの卒業模様を精緻に描きとった短編集。
人それぞれ色んな形の「卒業」
本作では、あらゆる立場に置かれた人たちの「卒業」を描いたものになっています。各々が何を思って、どういった経緯で卒業したいのか、細かく書かれている点やそれに伴う心理描写も相まって、語り手の気持ちにスっと入っていくことが出来るのが良かったです。社会ズレしていない中学生にこそ読んでもらいたい一冊と言っても過言ではありません。(20代女性)
卵の緒
作者:瀬尾まいこ
<あらすじ>
僕は捨て子だ。その証拠に母さんは僕にへその緒を見せてくれない。代わりに卵の殻を見せて、僕を卵で産んだなんて言う。それでも、母さんは誰よりも僕を愛してくれる。「親子」の強く確かな絆を描く表題作。家庭の事情から、二人きりで暮らすことになった異母姉弟。初めて会う二人はぎくしゃくしていたが、やがて心を触れ合わせていく(「7’s blood」)。優しい気持ちになれる感動の作品集。
母親とのつながりや関係
思春期で色々な葛藤があったり親に対する反抗期がある時期で、自分の出生についてや人とはなどについて考える時期だと思うが、難しいことばかり考えないで親とのつながりだったり関係について見直す手助けになるような内容だと思うから。大人でも読んで生きることや家族について考え優しい気持ちになれる内容だと思うから。(40代女性)
西の魔女が死んだ
作者:梨木香歩
<あらすじ>
中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも…。その後のまいの物語「渡りの一日」併録。
自分に向き合い、前に進んでいくことの大切さを教えてくれる作品
この作品は主人公が女子中学生であり、思い悩む姿や様々な選択をしていく姿が描かれているので、女子中学生の人が見れば共感できる部分も多くなると思います。内容は結構シリアス寄りですが、見てて苦しくなるほどではなく、でも要所で心に訴えかけてくるようなシーンもあります、主人公がまだ若いのに頑張って自分自身と向き合うところなどで勇気をもらえる作品です。(20代男性)
「西の魔女が死んだ」の関連テーマ
かのこちゃんとマドレーヌ夫人
作者:万城目学
<あらすじ>
私はマドレーヌ。犬語が話せるめずらしい猫で、柴犬の玄三郎さんとは夫婦なの。この家の娘かのこちゃんは、いつもおかしなことに熱中している、ふうがわりな女の子。でも私はけっこう気に入ってるの…かわり者同士だからかしら?ある日、私が目をさますと何かヘン。なんと人間の姿になっていたのよ!どうしよう…あっそうよ、今のうちにしたいことがあるわ!クスッと笑ってウルッと泣けるハッピー物語。
女の子と猫のちょっと切ない日常物語
キュートな小学生の女の子・かのこちゃんのキラキラした日常と、飼い猫であるマドレーヌのちょっとした冒険の話です。
かのこちゃんの周りでは不思議なことが起きたり、嬉しい出会いがあったり、毎日が愉快な日々。でも楽しいだけでなく、少し切ないエピソードもあります。それも含めて、さざ波のような静かな余韻が心に残る作品です。(30代女性)
バッテリー
作者:あさのあつこ
<あらすじ>
ピッチャーとしての自分の才能を強く信じ、ぜったいの自信をもつ原田巧。中学入学を前に引っ越した山間の町で、同じ年とは思えない大きな体のキャッチャー、永倉豪と出会う。二人なら「最高のバッテリー」になれる、そんな想いが巧の胸をゆさぶる。誇り高き天才ピッチャーと、心を通わせようとするキャッチャー。大人をも動かす少年たちの物語!
野球少年たちのリアルな友情・葛藤の物語
自分が中学生であったときに全巻読み、かなり印象に残っているので、オススメしたいと思います。
主人公は男子中学生で、野球のことしか頭に無いような少年です。持て余すほどの才能に恵まれながらも、周りの環境や人間関係に揉まれ、成長して行く様がリアルです。
リアルだからこそ、同じ中学生の時期に読むことで共感できる部分や心打たれるセリフが多いと思います。
中学生というと、私自身人間関係で非常に悩んだ時期でした。だからこそ、妬みや鼻につくといった理由で弾かれてしまいながらも、強い芯とプライドを持つ主人公のようになりたいと思ったものでした。
おそらく、大人になった今読むと、青臭いな、子供だなと思ってしまうと思います。だからこそ、中学生である今、一度読んでみて欲しい作品です。(20代女性)
「バッテリー」の関連テーマ
夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく
作者:汐見夏衛
<あらすじ>
高2の茜は、誰からも信頼される優等生。しかし、隣の席の青磁にだけは「嫌いだ」と言われてしまう。茜とは正反対に、自分の気持ちをはっきり言う青磁のことが苦手だったが、茜を救ってくれたのは、そんな彼だった。「言いたいことあるなら言っていいんだ。俺が聞いててやる」実は茜には、優等生を演じる理由があった。そして彼もまた、ある秘密を抱えていて…。青磁の秘密と、タイトルの意味を知るとき、温かな涙があふれる―。
笑顔の仮面を被った少女とそれをはがした男の子の物語
最近中高生の間で問題となっているマスク依存症について書いた物語です。作者さんが、悩んでる中高生の方の心がこの本を読んで少しでも軽くなって欲しいという思いで書いている本なので、悩んでいる中学生の方に特にオススメです!マスク依存症では無い方でも、人間関係に悩んでいる方は共感できるポイントが沢山あると思います!(10代女性)
実写映画ノベライズ 思い、思われ、ふり、ふられ
作者:咲坂伊緒 著:阿部暁子
<あらすじ>
性格も恋愛観もまったく違う、朱里、由奈、理央、和臣。同じ高校に入学し、同じマンションに住むことになった四人の友情と交錯する恋心。それぞれに秘密や葛藤を抱えた四人の複雑な想いが絡み合い、切ない恋が動きだす。恋と友情をみずみずしく描く青春群像劇! 『ストロボ・エッジ』『アオハライド』の咲坂伊緒<青春三部作・最終章>、実写映画を完全ノベライズ。
男女の友情と恋の物語
高校に入学したばかりの男女4人の心の移り変わりを描いた作品です。ちょっと内気だったり人見知りをしたりする女の子ですが、恋愛や家族、将来のことなどちゃんと考えている自然な気持ちが美しく表現されています。受験や進学先の高校のことなど何か悩んでいることがあるときに、素直な気持ちを持つことが大切で、まっすぐポジティブに考えられるような気持ちにさせてくれる本です。(40代女性)
赤毛のアン
作者:ルーシー・モード・モンゴメリ
<あらすじ>
ちょっとした手違いから、グリン・ゲイブルスの老兄妹に引き取られたやせっぽちの孤児アン。初めは戸惑っていた2人も、明るいアンを愛するようになり、夢のように美しいプリンス・エドワード島の自然の中で、アンは少女から乙女へと成長してゆく――。愛に飢えた、元気な人参あたまのアンが巻き起す愉快な事件の数々に、人生の厳しさと温かい人情が織りこまれた永遠の名作。
いつも前向きな少女の成長物語
ドラマやアニメでも楽しめる誰もが知る名作。特に女子中学生であれば、主人公であるアンに自分を投影しやすく、アンのように自分も頑張ろう。そんな前向きな気持をもらえるところこそが、本作の最大の魅力でありおすすめポイントです。小さいことや失敗にとらわれることなく自分の人生をもっと楽しもうという気持ちになれます。(30代女性)
なかなか読書に入り込めない時期である中学生女子でも読みやすい小説になっていると思います。普段馴染みのない環境や時代のストーリーですが、それが逆によく、異世界の特別感が感じられます。アンという少女と共に成長している気持ちになれますし、生きる世代は違えど、共感できる感情がたくさんあると思います。そして見返すたびに、どんどんアンが好きになれる作品です。(30代女性)
「赤毛のアン」の関連テーマ
紅玉は終わりにして始まり
作者:ケルスティン・ギア
<あらすじ>
あたしが“めまい”に襲われたのは高校のカフェテリア。それがすべての始まりだった。そもそも、タイムトラベラーとして準備をしていたのは、いとこのシャーロットだったのだ。ところが実際に過去に飛んだのは、何の準備もしていないあたし。相棒のギデオンは気絶しそうなほどステキだけど、自信過剰で嫌なやつ―ドイツで大人気のタイムトラベル・ファンタジー三部作、第一弾!
タイムトラベルを一緒にする男子に恋する女子高生の話
ドイツでは10万部も売れたティーンズ小説です。一時期アマゾンで映画「タイムトラベラーの系譜」という題名でもありましたが、小説、映画ともに内容が素晴らしいです。女子高校生がいかにも女子高校生らしい話し方で、日本の中学生も親近感を持つと思います。タイムトラベルができるようになった女子高生が、一緒にタイムトラベルをするかっこいい男子に恋をする恋愛物です。(40代女性)