おすすめの児童向けファンタジー小説
霧のむこうのふしぎな町
作者:柏葉幸子
<あらすじ>
心躍る夏休み。6年生のリナは一人で旅に出た。霧の谷の森を抜け、霧が晴れた後、赤やクリーム色の洋館が立ち並ぶ、きれいでどこか風変わりな町が現れた。リナが出会った、めちゃくちゃ通りに住んでいる、へんてこりんな人々との交流が、みずみずしく描かれる。『千と千尋の神隠し』に影響を与えた、ファンタジー永遠の名作。
不思議な街を探索夢物語
幼い頃に描いていた世界が現実になったかのような世界観がありますし、舞台も小学生の夏休みだったりするので、ファンタジーでありながら読んでいて懐かしさも感じられます。また、子供はもちろん大人でも楽しく読めるクオリティがありますし、かなり古い作品であっても夢が詰まっているような小説なので、おすすめです。(30代男性)
はなはなみんみ物語
作者:わたりむつこ
《あらすじ》
かつては地上でもっとも賢く力のある種族といわれていた小人族。しかし過去の大戦争で今ではほとんどいなくなり、家族はひっそりと暮らしていました。ところがある日…。
少年少女の仲間を探す冒険物語
小人のはなはなとみんみは仲の良い双子の兄弟です。はなはなは男の子、みんみは女の子です。両親としろひげじいさんと、森の動物たちと仲良く暮らしていました。小人たちはたった5人だけでした。過去に起こった小人大戦争で小人たちのほとんどは消えてしまったのです。はなはなみんみはしろひげじいさんから戦争の話を聞きながらも、明るく毎日をすごしていました。そんな時、生き残った小人の情報を耳にして、仲間を探す冒険の旅が始まります。
はなはなとみんみが明るく、力強く、家族や仲間と力を合わせて困難な旅を乗り越えていくお話です。『ゆらぎの詩の物語』『よみがえる魔法の物語』の三部作の第一巻です。
はなはなみんみの逞しさ、優しさ、そんな彼らを支える仲間たちの思い。心が温かく、そして少し切なくなるストーリーです。(40代女性)
ペギー・スー
作者:セルジュ・ブリュソロ
《あらすじ》
14歳のペギー・スーは、魔法の瞳でお化けを退治する。その謎は誰もを知らない。家族も、友達も。そんな一匹狼の少女が健気にはちゃめちゃに、涙しながら活躍する数々の冒険談。第一弾は、可愛い(?)相棒の登場!
少女が困難に立ち向かっていく感動ストーリー
お化けが見える少女が、そのお化けたちと戦うストーリーが面白かったです。
単に戦うと言っても、お化けたちは非常に賢く、主人公の住んでいる街ごと外界とは隔離するなど非常に独自性がありました。
どんな困難にも立ち向かう少女の姿勢に感動できますし、何巻も発刊されているので長く楽しめる作品だと思います。
巻ごとにあらゆる設定が凝らされていて、すぐに次の巻が読みたくなります。(20代男性)
マジックアウト
作者:佐藤まどか
《あらすじ》
エテルリア国は、だれもが才を持つ国。そんななか、無才人として生まれた14歳の少女アニア。アニアは書物を読んで暮らしていた。そんなときに、国を覆う暗雲が・・・。長編本格ファンタジーの幕開け。
飽くなき知識の探究こそ、絶望を払拭させる手がかりだと励ましてくれる物語
誰もが当たり前に「才術」という魔法を使える国で、ある日突然一切の魔法が発動しなくなるという事件が起こります。生活の中に根強く結びついていた魔法に頼り切っていた国民達は悲嘆に暮れてしまいますが、「無才人」と呼ばれる主人公、アニアは本から得た先人達の知識を紐解き、絶望を払拭しようと働きかけます。
この物語は決して爽快なファンタジー作品ではなく、現実の被災を彷彿とさせられる社会派な一面が強いです。
暗いシーンも多い作品ですが、リアリティに富んでいるからこそ、「こういうとき、自分は勇敢でいられるだろうか」と強さの意味を知ることができるアツい物語です。(30代女性)
空色勾玉
作者:荻原規子
<あらすじ>
輝の大御神の双子の御子と闇の氏族とが烈しく争う戦乱の世に、闇の巫女姫と生まれながら、光を愛する少女狭也。輝の宮の神殿に縛められ、地底の女神の夢を見ていた、〈大蛇の剣〉の主、稚羽矢との出会いが、狭也を不思議な運命へと導く……。神々が地上を歩いていた古代の日本〈豊葦原〉を舞台に絢爛豪華に織り上げられた、日本のファンタジー最大の話題作!
勾玉を巡る冒険ファンタジー
日本の昔の神様の時代を題材としたファンタジーです。勾玉を巡る女の子と男の子のお話で始まりから引き込まれてしまって、どんな風に物語が進んでいくのか、思わぬ展開に、ずっとドキドキして続きが気になるお話です。日本の神様が出てきて読んでいくと古事記にも興味が出てきて日本や神社などにも興味が出てきて見ているものの見方が変わるかも。(40代女性)
[児童版]十年屋 時の魔法はいかがでしょう
作者:廣島玲子
<あらすじ>
小さなころからずっと大事にしていたぬいぐるみ、大好きなひとからもらった写真、会えなくなった友だちに見せたかった雪だるま。忘れたくても忘れられない大切なもの、思い出と一緒に、魔法でお預かりします――。「銭天堂」「もののけ屋」シリーズの作者がおくる、心あたたまる物語。
魔法使いが営む預かり屋の物語
今は手元に置けない品物、でも捨てる事もできなくて困っていると迷い込む十年屋。そこは1年の寿命の代わりに品物を預かってくれる不思議な場所。
十年の歳月を経て届くカードに呼ばれて預けたものを受け取るか、そのまま受け取らないかも自分次第。時が解決して苦しかったことも優しい出来事になることもあれば逆もまた然り。
短編なので読みやすく、感情移入もしやすいテイストです。ほっこりする話もあれば因果応報で報いを受ける時もあるところがこのシリーズの楽しいところです。(50代女性)
魔女の宅急便
作者:角野栄子
ひとり立ちするために初めての街にやってきた13歳の魔女キキが、新しい街で始めた商売宅急便屋さん。相棒の黒猫ジジと喜び哀しみをともにしながら街の人たちに受け入れられるようになるまでの1年を描く。
成長していく少女の物語
まだまだ魔女と言うには未熟な少女が多くのことを見聞きして成長していく、青春群像にも近いテイストのストーリーが読み応え抜群でオススメです。また、日常生活の描写に優しさや温かさが感じられるのも個人的に気に入っています。そして、魔女ならではのものと年相応の少女としての両方の葛藤が丁寧に描かれている点も良かったです。(20代女性)
星の王子さま
作者:サン=テグジュペリ
王子さまが本当に大切なものを探す旅の物語
子供の頃に出会って以来、何度も何度も読み直している大好きな作品です。ストーリーはとてもシンプル。王子さまが旅をする中で出会った人との交流を通して「本当に大切なことを見つけていく」とういものです。
でも、王子さまが残す素朴な言葉の数々には、年齢性別問わず誰もがさまざまなことを考えるきっかえをもらえる魅力があります。(30代女性)