女性が主人公の女性向けおすすめラノベ15選
女性が読んで楽しめる、女性が主人公のおすすめのライトノベルです。
以前はライトノベルは男性向け作品がほとんどでしたが、今では女性向けライトノベルのレーベルも増え、多種多様な作品が増えてきました。
女性目線で語られる物語は男性が読んでも面白いものも多く、男女問わず読んでもらいたい良作のラノベです。
薬屋のひとりごと
作者:日向夏
<あらすじ>
大絶賛を博したあの痛快ミステリーが待望の文庫化。中世の東洋を舞台に「毒味役」の少女が宮中で起こる難事件を次々に解決する。
宮中の人間模様を描いた物語
中世の東洋が舞台の宮中の女官が事件を解決していく物語ですね。
主人公は花街で薬師をやっていたのですが、とある事情で宮中の下働きをすることに、なった女の子です。
主人公としてはかなり癖があり、薬りと毒には並々ならぬ執着を見せるのですが、人間には興味がなく冷めた言動をみせるのですが、結局首を突っ込み事件に関わっていくうちに、事件を解決していきます。そのせいで、宮中の実力者に興味をひかれ、ますます事件にかかわることになります。
物語や設定は王道的ですが、主人公のバックボーンや関わっていく人間の背景や心情などの描写が魅力だと思います。(30代男性)
後宮の烏
作者:白川紺子
<あらすじ>
後宮の奥深く、妃でありながら夜伽をすることのない、「烏妃」と呼ばれる特別な妃が住んでいる。その姿を見た者は、老婆であると言う者もいれば、少女だったと言う者もいた。彼女は不思議な術を使い、呪殺から失せ物さがしまで、何でも引き受けてくれるという――。時の皇帝・高峻は、ある依頼のために烏妃のもとを訪れる。この巡り合わせが、歴史を覆す「禁忌」になると知らずに。
探しものを見つけていく物語
中華風の世界を舞台に、後宮の奥深くに住む「烏妃」と呼ばれる特別な妃と、噂を頼って彼女の元を訪れた皇帝を中心に描くファンタジー小説です。
主役の2人だけでなく、登場人物それぞれが特殊であったり独特であったりするのですが、それ故にお互いがお互いを労り、普遍的な物や事を愛おしく感じる、そういった短編がいくつも重なって最後には壮大&荘厳な結末になります。
完結しているので安心して読み始められますし、何度読み返してみても新しい発見ができます。(40代女性)
「後宮の烏」の関連テーマ
花守の竜の叙情詩
作者:淡路帆希
王位継承に敗れた第二王子。そして、その王子の国が侵略した国の王女。支配した者とされた者。互いを憎みながらの長い旅が始まる――。「紅牙のルビーウルフ」の淡路帆希が贈る、宿命のファンタジー!
憎しみと愛の宿命のファンタジー
王位継承争いにより居場所のない第二王子と、その王子に侵略された国の王女のお話です。お互いを憎しみ合いながら、長い旅をすることになります。登場人物たちの心情が丁寧に描かれていて、憎しみが愛に変わっていく様子がすんなりと心に染みてきます。旅の途中で出会い、引き取ることになった孤児の女の子との関係性も微笑ましく、若い女性だけでなく、子供のいる女性にもおすすめです。(30代女性)
乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…
作者:山口悟
<あらすじ>
頭をぶつけて前世の記憶を取り戻したら、公爵令嬢に生まれ変わっていた私。え、待って!ここって前世でプレイした乙女ゲームの世界じゃない?しかも、私、ヒロインの邪魔をする悪役令嬢カタリナなんですけど!?結末は国外追放か死亡の二択のみ!?破滅エンドを回避しようと、まずは王子様との円満婚約解消をめざすことにしたけれど……。悪役令嬢、美形だらけの逆ハーレムルートに突入する!?恋愛フラグ立てまくりの破滅回避ラブコメディ★
笑いあり死亡フラグあり!?なラブコメ作品
最近人気の女性版なろう系作品です。原作はWeb小説ですが書籍化、漫画化、アニメ化もしており映画も2023年に公開予定なのでノリに乗ってます。
この作品は主人公のカタリナが死亡フラグを面白おかしく回避したり、仲間との友情や恋愛を不快感無く楽しめます。主人公のさっぱりとしただけど仲間を大事にする性格の良さが作品の魅力です。(20代女性)
針子の乙女
作者:ゼロキ
<あらすじ>
前世の記憶を残したまま、技術貴族ヌイール家の子供に転生したユイ。それから数年後、十五歳になったユイは「針子」としての能力がないと判断され、邪魔者扱いされていた。そんな中、ユイはカロスティーラ・ロダンに「針子」として引き取られることに。地獄の日々から救ってくれたユイは、ロダンへの感謝の気持ちを込めてヌイール家で見せなかった「加護縫い」と「精霊との対話」で匂い袋を作ってプレゼントする。すると匂い袋を受け取ったロダンは国宝クラスの代物であることに気がつき……。針と蜘蛛と精霊で織りなす幻想的な異世界裁縫ファンタジー、登場。
精霊と服を仕上げるお針子の物語
ファンタジーの世界に転生したユイが主人公のファンタジー物語です。
彼女はミシンよりも早く縫物を仕上げることができます。貴族の家に生まれたものの、その特別な力を理解されずに迫害されて育ちました。幼い頃から彼女は精霊の服を修理する才能を持っていましたが、家族には認められず、他所で働かざるを得ませんでした。奉公先で彼女の能力は真価を発揮し、まるでシンデレラのような物語が展開されます。
この物語は、ファッションを愛する人々に特に楽しんでもらえるでしょう。
生地の裁断が直感でできるなど、精霊の助けを得ながら幸運にも恵まれます。しかし、生まれた家の妨害はひどく、波乱万丈の展開となります。
読み進める中で「なぜ転生をテーマにしたのか」と疑問に思うかもしれませんが、それが物語の重要な伏線となっています。全体として、美しく楽しい物語です。(50代女性)
キノの旅 the Beautiful World
作者:時雨沢恵一
<あらすじ>
キノはどうして旅を続けているの?」 「ボクはね、たまに自分がどうしようもない、愚かで矮小な奴ではないか? ものすごく汚い人間ではないか? なぜだかよく分からないけど、そう感じる時があるんだ……でもそんな時は必ず、それ以外のもの、例えば世界とか、他の人間の生き方とかが、全て美しく、素敵なものの様に感じるんだ。とても、愛しく思えるんだよ……。ボクは、それらをもっともっと知りたくて、そのために旅をしている様な気がする」 ―――短編連作の形で綴られる人間キノと言葉を話す二輪車エルメスの旅の話。今までにない新感覚ノベルが登場!
様々な世界を見ることが出来る物語
エルメスという喋るバイクに乗って旅をする少女、キノが主人公の物語です。
キノは「訪れた国では3日間しか滞在しない」という旅のルールを自分で決めているのですが、訪れる国がどれも変わった国ばかりで面白いです。ひたすら塔を建て続ける国や、多数決ですべてを決める多数決の国や、人を殺しても罪にはならない国など、よくこんな話を次々に思いつけるなと作者のアイデアに感心します。
短編集なのであっさりと読めて、なおかつ深くて考えさせてくれるエピソードもたくさんあるので、年代を問わずおすすめのライトノベルです。(30代男性)
「キノの旅 the Beautiful World」の関連テーマ
かくりよの宿飯
作者:友麻碧
<あらすじ>
祖父の借金のかたに、かくりよにある妖怪たちの宿「天神屋」へと連れてこられた女子大生・葵。宿の大旦那である鬼への嫁入りを回避するため、彼女は得意の料理の腕前を武器に、働いて借金を返そうとするが……?
料理は人間だけでなくあやかしも癒す
あやかしを見ることのできる料理の得意な主人公が借金の代わりに嫁入りすることになる。嫁入りが嫌な主人公はあやかしに料理を提供する居酒屋で働くことで借金を返済する。料理を通して様々なあやかしと仲良くなり嫁入りする予定だった鬼の男ともどんどん恋愛関係になる。文字なのに想像できる美味しそうな料理とあやかしと主人公のほっこりとするストーリーの小説です。(20代女性)
「かくりよの宿飯」の関連テーマ
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~
作者:香月美夜
<あらすじ>
幼い頃から本が大好きな、ある女子大生が事故に巻き込まれ、見知らぬ世界で生まれ変わった。貧しい兵士の家に、病気がちな5歳の女の子、マインとして……。おまけに、その世界では人々の識字率も低く、書物はほとんど存在しない。いくら読みたくても高価で手に入らない。マインは決意する。ないなら、作ってしまえばいいじゃない!目指すは図書館司書。本に囲まれて生きるため、本を作ることから始めよう!
本好き必見!ファンタジーあり、ヒューマンドラマありのビブリア物語
平民に転生した本好きの少女が、本を作ったり、本を求めて下剋上していくお話です。設定がとても丁寧に描かれており、作品の序盤は、本に必要な紙やインクと言った材料の話がメインから金属活字や活版印刷の話が解りやすくストーリーに組み込まれています。
その中には工程上、挫折したものもあったりなど、昔の本づくりに関わった偉人たちの苦労が伝わり、進化してきた今が現代なのだと感じる構成になっているように感じます。
登場人物の心理描写も丁寧に描かれており、特に第2部のラストは転換の章と言われるほどの下剋上がおこります。それゆえに一緒にいられた家族と離れるという決断をするのですが、そのシーンは本当に見事でタオルとティッシュを片手に読みふけりました。
離れた後も、細いつながりを大事に守りあう家族の姿や男女不平等や身分・世界文化の差などで生じる主人公の葛藤や苦しみなどをのり超え、持ち前の本から得た知識だったり突飛な発想を使い、下剋上だったり、突破していくお話となっています。
各所に散りばめられた伏線もしっかりと回収されつつある物語は今現在第五部がスタートしており、クライマックス直前でとても続きが気になる作品です。(20代女性)
魔導具師ダリヤはうつむかない ~今日から自由な職人ライフ~
作者:甘岸久弥
「もう、うつむくのはやめよう」
転生者である魔導具師のダリヤ・ロセッティは、決められた結婚相手からの手酷い婚約破棄をきっかけに、自分の好きなように生きていこうと決意する。
行きたいところに行き、食べたいものを食べ、何より大好きな“魔導具”を作りたいように作っていたら、なぜだか周囲が楽しいことで満たされていく。
「これも、君が作ったの!?」「この際だから商会、立ち上げない?」
ダリヤの作った便利な魔導具が異世界の人々を幸せにしていくにつれ、作れるものも作りたいものも、どんどん増えていって――。
魔導具師ダリヤの、自由気ままなものづくりストーリーが今日ここからはじまる!
女性職人に元気をもらう作品
転生者であるダリヤは前世でうつむきながら死んでいったことを後悔していた。魔道具師の師としての父の急死や、信頼していた相手からの婚約破棄などで再度うつむきかけていた時、友人や仕事先の人、さらには新しい出会いを経て彼女は再度前をみて歩き出すことを決める。
ダリヤは前世の知識をいかし様々な商品の開発を進め、その商品はどんどんと世間に普及、彼女を取り巻く環境はどんどんと変化しつつも頼れる仲間、友人、恋人?達の支えによって彼女はさらに精錬された強く美しい女性になっていく。そのがんばっている姿に元気をもらえる。
さらには出てくる魔道具が、現代社会においては当たり前のものをアレンジしたもので、なじみ深く想像しやすいというのも読みやすい。そして何より合間合間に出てくる料理がなんともいえずおいしそうである。仕事人間でありながらも飲兵衛という側面をもつ彼女の魅力がよりひきたっているのではないかと思う。(30代女性)
“文学少女”と死にたがりの道化【ピエロ】
作者:野村美月
<あらすじ>
天野遠子・高3、文芸部部長。自称“文学少女”。彼女は、実は物語を食べる妖怪だ。水を飲みパンを食べる代わりに、本のページを引きちぎってむしゃむしゃ食べる。でもいちばんの好物は、肉筆で書かれた物語で、彼女の後輩・井上心葉は、彼女に振り回され「おやつ」を書かされる毎日を送っていた。そんなある日、文芸部に持ち込まれた恋の相談が、思わぬ事件へと繋がって…。新味、ビター&ミステリアス・学園コメディ!
「普通の高校生」と「普通じゃない高校生」の織り成す人間ドラマ
有名な文学作品が関連する事件を「普通の男子高校生」の主人公・井上木葉と「文学を食べる不思議な女子高校生」の天野遠子が解決していくドタバタ劇あり、恋愛模様有りの青春作品です。
自分が読んだことのある文学作品が題材となっていることもあるので、『”文学少女”シリーズ』の中でその作品の新しい解釈を見ることもできます。
一方で題材となっている文学作品を読んだことが無い人でも楽しめる内容になっており、この本を読み終わった後は思わず題材となった文学作品に手が伸びてしまいます。
また、悲恋・片思い・両想い・ハーレム(?)などの様々な恋愛模様も展開されており、登場人物たちの行く末を読み進めていく楽しさの一つです。柔らかなタッチとカラーの挿絵も魅力的です。(30代女性)